詰められる覚悟と叱られる喜び/長期インターン生OB 同志社大学 奥村 壮 | Dekiroute[デキルート]
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詰められる覚悟と叱られる喜び/長期インターン生OB 同志社大学 奥村 壮

詰められる覚悟と叱られる喜び/長期インターン生OB 同志社大学 奥村 壮

こんにちは。ライターのMizoです。

今月からインターン生OBへのインタビュー企画が始まります!

実はこのDekiroute[デキルート]がスタートする前から、インデンにはこれまでに数多くのインターン生が所属していました。理系院生のインテリから黒髪美人にドMなイケメンまで十人十色です。

そんな彼らのことを紹介しながら、インデンの長期インターンシップの内容や魅力を少しでも伝えていきたいと思います。

そこでまずは、爽やかイジられインターン生として活躍されていた、奥村壮さんに突撃してきました!

奥村 壮奥村 壮 さん / So Okumura
 
同志社大学商学部5回生 インターンOB生(2015年10月入社)
 
1年間のアメリカ留学を経験した後、インデンに長期インターン生として参画した。
 
主に採用業務や翻訳業務、自社セミナー事業の立ち上げを担当。
 

 
 
 
 

奥村さんがインターンを始めた理由

奥村さんがインターンを始めた理由/奥村 壮
 
― 本日はよろしくお願いします。インデンで長期インターンを始めたきっかけは何だったのでしょうか?

1年間のアメリカ留学から帰ってきて、「働くとは」ということが知りたくなったからです。私は留学のために休学したので16卒から17卒になったんですが、帰ってくると16卒の就活真っ盛りでした。

そこで友人の話を聞いてみて思ったことは、彼らはみんな、「将来これをやりたいんだ」という信念を持っているけれど、実際に自分がそこで働く具体的なイメージを持っていないように感じました。企業のことはメチャクチャ詳しいけれど、企業で働く自分についてはひどく曖昧な印象で。

 
― そうした友人の就活におけるアンバランスさが、奥村さんには強く引っかかったんですね。なぜそんな状況が生まれてしまったのでしょう。
 
それはきっと自分が働いたことがないなかで、情報を一方的に受け取る就活だったからだと思います。自分は1年間の猶予があるのだから、長期インターンで働いてみようと思いました。
 
 
 

たった1つの企画を通すことに苦労した2ヶ月間

たった1つの企画を通すことに苦労した2ヶ月間/奥村 壮
 
― 奥村さんは長期インターンでは実際にどのような業務を担当されていたのでしょうか?

インデンのセミナー事業の企画立案をしていました。経営者を対象にインバウンド(日本を訪れる外国人観光客市場)に関するお話をさせて頂き、最終的にはインデンの顧客として支援していけるような関係を築いていくことが目的です。
 
 
― どのような流れでこの事業を担当することになったのですか?

もう突然でした(笑)。私が勤務を初めて約2週間、通常の業務になれた頃でした。インデンの事業拡大期でこういうセミナー事業を始めたいと思ってるから、企画書を作って社長に提案するように依頼されました。もう何から始めていいかわからなくて、完全に途方にくれましたね。
 
 
― 経験のない学生でも、誰もやったことのない企画を任されるんですね!

はい。投げられたボールの大きさも分からなかったんですが、もうやるしかないって感じですね。企画のゴールとしてまずはセミナー経由で200万円の売上が設定されていて、それをセミナー事業で達成するための設計図を組み上げていくことが求められました。
 
 
― 奥村さんはセミナー企画という未経験のタスクへの挑戦の中で、社会人と学生の違いを感じましたか?

大きく分けると2つあって、それは危機感思考量です。隣のデスクで一緒に働いてみて最初に思ったことは、社会人の危機感です。ビジネスをやる以上、自分が仕事でつまずくと、周囲まで転ぶ可能性がある。だからこそ、日々少しでも勉強して、目の前の仕事を成功させようという熱量を感じました。大学のサークルでは見たことのない熱量でした。
 
 
― 危機感が仕事への熱量を生みだす環境なんですね。でもやっぱり学生であるインターン生で、その熱量に付いて行くのは大変そうです。

やっぱり学生という身分で、社会人並みの熱量や成果を出すことは難しいです。極論、私たちは学生という看板があって、たとえインターンで成果を残せなくても大学に戻って気楽に生きていけるわけで。そんな危機感の足りない環境では、社会人とは思考の総量に違いが出てくると思いました。

例えば、セミナー事業に関しての提案をするたびに色々突っ込まれました。スケジュールや目的、費用対効果など、自分の想像が及んでいなかった様々な角度から跳ね返されるんですよ。めちゃくちゃ悔しかったです。
 
 
― それは奥村さんとしては、時間をかけてしっかり考え、絶対問題ないだろうと思った提案だったんですか?

そうなんです。自分ではしっかり考えて、納得してもらえるだろうという提案を作ったんですが、浅いというか。企画に抽象的な部分があるので6W4Hを突っ込まれてもいつも言い返せず、再提案、再々提案と時間が伸びていき、最終的に企画が通るまでに結局2ヶ月を費やしました。
 

    6W4Hとは…インデン社内の企画提案において、必ず埋めるよう設定している10の項目

  • When(いつ)/Where(どこで)/What(何を)/Why(なぜ)/Who(誰が)/Whom(誰に)
  • How(どのように)/How many(どのくらい)/How far(どの程度まで)/How much(いくら)

 
 
 

上司に詰められ続けて気付いた1つのこと

上司に詰められ続けて気付いた1つのこと/奥村 壮
 
― そうした提案を跳ね返される中で、自分自身に変化があったタイミングなどはありましたか?

いつも通りの提案に対して、上司にこれでもかってくらい詰められた時です。
たった5分間の提案だったんですが、60分近く厳しいフィードバックされ続けました。これには堪えました。大学生活では5分話しただけでこんなに教授に突っ込まれることはないでしょう。

「ビジネスはやってみないことにはわからないけれど、考えうる全てを実行し、最大限打率をあげる必要がある。だけど奥村くんの提案はサイコロみたいで、ビジネスじゃなくてゲームだね」

上司にこう言われた時、改めてビジネスとして企画を通すことの難しさに気づきました。
サークルでやっているような、学生レベルの「企画」であれば、儲ける根拠がなくても、仮に企画がハズしても、「楽しかった」「いい経験だった」で許されます。
だけどビジネスはそういう訳にはいかない。私の提案は、ビジネスとして成り立つビジョンを想像できるほど詰められていなかったんです。

情けなくて、悔しくて、その言葉をかけられた瞬間は今でも覚えてます。4年間の大学生活でこんな想いをしたことは初めてでした。
余談ですが、偶然その日に彼女にも振られました(笑)。
 
 
― まさにどん底まで落ちた日ですね。そこが転機だったんですか?

もう落ちるとこまで落ちたその時が、まさに転機でした!いつまでたっても同じミスをしている自分がこの状況から成長するには、僕がこのインターンに来た意味を見出すには、もう愚直にとことんやるしかないって結論にたどり着きました。マルチタスクが苦手で不器用な自分は量と時間で稼ぐしかない。そう決めたんです。
 
 
― そこから働き方にも変化が起きたんですね。

まずはメールで指摘された内容を印刷してトイレに張る所から始めました(笑)。
企画するセミナーの内容1つ1つでも、ワードをいじって6W4Hを必ず埋めるようなシートを作りました。何でこの場所なのかとか、このテーマなのかとか。

またパソコンの辞書も編集して、「6W」って打つと、10個の項目が全部出てくるよう設定をいじって、6W4Hという企画の根幹と常に向き合わざるを得ない状況を作りました。

それを徹底するようになって、ようやくセミナー事業の企画を通すことができました。最初にこの企画のお話を頂いてからは、いつの間にか2ヶ月が経っていました。やっと企画が通って気が緩んだ顔の私に、上司がかけてくれたある言葉があります。

「どう?大人たちを納得させるって難しいでしょ?」

たった一言です。だけどその一言を、ビジネスマンになる前に教えてもらえたことは、実感させてもらえたことは、とてもありがたい経験でした。
 
 
 

詰められる覚悟と怒られる喜び

詰められる覚悟と怒られる喜び/奥村 壮

― そうしたインデンの長期インターンを経て、「働くこと」の答えは見つかりましたか?

うーん、難しい(笑)。5ヶ月で明確な答えを出せるほど、仕事は甘くなかったですね。ただ気付いたこともいくつかあって、僕の場合はシゴトとプライベートって切り離せないんだなって感じます。

インターン前は、仕事とプライベートの間には明確な境界線があると思っていました。家や大学でまで仕事のことなんて考えたくないじゃないですか。だけどインターンをやってみて、実はその境界線って凄く曖昧なんだと思いました。良い意味でも悪い意味でも。

 
― 仕事は仕事だと割り切ることって案外難しいですよね。休日だからって締切は待ってくれないし、休日でも仕事の質を上げる努力はできるわけで。

それこそ危機感を持って働く時に、休日や時間外って関係ないんですね。もう考えざるを得ない。いつの間にか通学中や休みの日にも、仕事に対して脳味噌を働かせる自分がいて。でも考えることが増えると同時にストレスも増えて、本気で思考するとストレスも高まる。だけどやっぱり仕事は仕事で割り切れない自分もいます。それがこのインターンでの新しい発見でした。

 
― では最後に5ヶ月間のインターンを経験した今、読者の方に一言頂いてもよろしいでしょうか?

就職する前に「働く」という経験が少しでもしたい、興味があるという方はインデンのインターンに参加してみてはいかがでしょうか。もちろん、「詰められる覚悟」は必要ですが。

ここでは社会人とインターン生の業務の垣根がなくて、できる限り仕事は振ってきます。また上司との距離が近いので、彼らの厳しいフィードバックを受けながらインターンができるのはレアな経験です。「叱られる喜び」はあると思います。なんだかドMみたいですね(笑)。

でもインターン中はそんなことを考える余裕はなかったけれど、大学のサークルと違って、ワンランク上の人たちに詰められることってあんまりないので、ドMの人もそうじゃない人も在学中に1度は経験しておいて損はないと思います(笑)。

ひょっとしたらビジネス本の1行より、お叱りメールの1通が人生を左右するかもしれませんよ!
 
 
 

インタビューを終えて

 
今回お話を伺った中で一番強く記憶に残ったのは、インターンの中で上司やメンバーに、仕事で詰めてもらったことや指導して頂いたことへの感謝の気持ちでした。

「わざわざ自分の時間を削ってまで、僕のためにわざと嫌われるようなことを言って、色々と指摘してくれる人や環境って少ないんですね。卒業した今、改めて思います」

そんな奥村さんの感謝と懐かしさのこもった言葉がとても印象的です。

インデンの長期インターンが単にビジネススキルを磨く場であるだけでなく、上司や周囲のメンバーとの人間関係の構築を通して、自分のダメな所や足りない所を再認識できる場であることを再認識させられるインタビューでした。

奥村さん、本当にありがとうございました!
 
 
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この記事を書いた人

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katsuhito mizobuchi

インターン生/2015年12月入社/京都大学総合人間学部

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